窖窯焼成の記録 01       2005年11月10日〜

   私が陶芸のご指導を頂いている田中隆史先生の築かれた窖窯は、
    藤岡の手づくり村の中にあります。

    まず、手づくり村のご紹介をいたします。
    国道254で、みかぼみらい館の近く藤岡総合公園(庚申山)を通り過ぎて、
    少し下り始める小高い丘の上にあります。
    とても見晴らしのよい、素晴らしいロケーションにあり、天気の良い日には、
    筑波山、秩父連邦まで見えます。
    有機栽培でブルーベリーを栽培、加工もおこなっています。
    平成15年に開園、ブルーベリーも順調に育って、夏窯焚きをしたときには、
    幼稚園児やかわいいお子さん達で、とても賑やかでした。

    その手づくり村の斜面のいっかくに、平成15年田中先生が窖窯を築きました。
    
窖窯(あながま)は、古来からの伝統的な窯で、薪を焚き焼き物を作ります。
    釉薬をかけず、焼き締めで松灰のかかった自然釉です。
    電気やガスの窯で作るものとはまた別の、とても味わい深い作品が出来ます。
    けれど、燃料(赤松の薪)の確保、焼成技術や、その労力と費用、また築窯も
    とても難しいのです。
    そのため、窖窯の数も少なく、ましてや窖窯で焼成して頂けるチャンスなど、
    滅多にあるものではありません。
    その窖窯で、私の作品も一緒に焼成して頂けることは、とても嬉しく幸せですね。
    窯だしの日、毎回毎回ドキドキしながら、作品が出てくるのを楽しみにしています。
    この窖窯での焼成は、今回でもう5回目です。

                       ここで、田中隆史先生をご紹介いたします。 暮坂陶芸研修センターのHPより)

              田中隆史(Takashi Tanaka)
   ●略歴
   1970 大阪府生まれ
   1995 東京芸術大学工芸科陶芸専攻卒業
       卒業制作(太陽門)サロン・ド・プランタン賞
   1996 安宅賞
   1997 東京芸術大学大学院陶芸専攻修了
   1997〜 暮坂陶芸研修センターにて作陶、講師
   ●グループ展
   1992 グループVERVEY(空間演出)目白
   1993 ATOMOSPHERE(空間演出)神奈川
   1997 コーヒー工房にて「二人展」
   1998 嬬恋芸術展
   1999 高崎高島屋、渋谷東急百貨店東横店、青山桃林堂
   2000 青山桃林堂



左は手づくり村ようすです。

丘の上から、窯場を見下ろしたところ。
青い屋根が窯場です。

ブルベリーが赤く紅葉しています。

丘の上には、陶芸工房が見えます。

窯場付近から工房を見上げる。
工房の中の様子。

田中隆史先生が月に2回ほど指導にいらっしゃってます。


             窖窯焼成を順を追ってみます。

11月10日(木)
窖窯に火が入った。

4日間焚き続けます

手前と中間,後ろ3ケ所に温度計があります。
温度を1,100〜1,300度に維持するように
昼夜焚き続けます。

焚き口から覗くと陶器の器体が高熱で、
ガラスのように白く透明に輝いています。

それはそれは美しい !!!

横の窓から火が噴出す。

沢山の赤松の薪が、焚き続けるうちに、
あとかたもなく、消えて行く。
煙突部分の高所から窯を見下ろす。
今回は85時間焚き続けた。

火を消し窯の口をふさいでから9日、冷めるのを待って
11月22日(火)、いよいよ窯だしです。

田中先生が窯の蓋を開け始める。
緊張の一瞬

窯の口が全部開いた。
中はまだうっすらと暖かい。

窯の中の焼きあがった作品の数々が見える。 中に入って撮影する。


窯のいちばん奥、
天井が見える。
中から見た横の小窓


作品を外に丁寧に出す。

人物の頭とキリンの首
彫刻科の人の作品。
陶製でこんなに素敵にあがった。

並んだ作品の数々。




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